アミノ酸系シャンプーとは?

以前の記事でも何度かご紹介しましたが、シャンプーと一言でいってもいくつかのタイプに分けることができます。その中でも特に髪の毛や頭皮に良いとされている、「アミノ酸系シャンプー」について今回紹介していきたいと思います。

「アミノ酸系シャンプー」とは

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アミノ酸系シャンプーと聞くと、「あー。シャンプーにアミノ酸の何かが入ってるんだな」くらいはなんとなくわかると思いますが、もう少し深堀して説明します。

シャンプーには様々な成分が含まれていて、どんな成分が入っているかは成分表を見ればわかります。

シャンプーの中に一番多く含まれているのは「水」で大体全体の50-70%ほど。そしてその次に「界面活性剤」というものが多く含まれ、全体の30-40%ほどがこれに当たります。この「界面活性剤」が何の成分かでそのシャンプーが「~系」のシャンプーなのかが決まってきます。アミノ酸系シャンプーはこの界面活性剤がアミノ酸系の成分でできているシャンプーということです。

アミノ酸系シャンプー以外には、大きく分けて高級アルコール系、石鹸系、ベタイン系などがあります。

そもそも界面活性剤とは、本来交じり合わないモノの境目=界面(表面)を活性させ交ざりやすくするもの。水だけで髪を洗っても皮脂などは取りづらいのですが、界面活性剤が入っていることで皮脂が取れやすくなり汚れが落ちるという仕組みになっているのです。

アミノ酸系シャンプーのメリット

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界面活性剤にはいくつか種類がありますが、なぜその中でアミノ酸系が良いと言われているのか。ちなみにここで言う「良い」というのはベストという意味ではなく、髪や頭皮に優しいという意味合いが近いです。

適度な洗浄力

アミノ酸系シャンプーの最大の特徴としてその洗浄力を挙げることができます。洗浄力が強すぎる成分が入っていると、頭皮に必要な皮脂も洗い流されてしまい乾燥を引き起こしてしまいます。アミノ酸系シャンプーは適度に皮脂も残してくれるので頭皮にとてもいいんです。

低刺激

人間の髪の毛や皮膚、爪などを構成しているのがタンパク質の一種であるアミノ酸。そんなアミノ酸は弱酸性のため皮膚に優しく、髪の地肌への負担を抑えながら洗髪することができます。

髪がまとまりやすくなる

保湿力が高いので髪の広がりも落ち着かせることができます。また適度に皮脂も残って乾燥を防いでくれるので、フケも出づらくなります。

他の界面活性剤との違い

では他の界面活性剤成分との違いは何なのか。

市販のシャンプーでよく見かけるのが「高級アルコール系」が使用されたシャンプー。「高級アルコール系」はしっかりした洗い心地があり、泡立ちも非常に良いのが特徴。ただその分頭皮に刺激も多く、敏感肌や乾燥肌の方には刺激になってしまいます。

他の「石鹸系シャンプー」だとアルカリ性のシャンプーになっていて、こちらも洗浄力は高いのですが髪の毛が少しきしんで指どおりが悪くなったりする原因となります。

またアミノ酸系シャンプーと近いものとして「ベタイン系シャンプー」というものもあります。こちらも肌への刺激がかなり少なく、サロンで使用するシャンプーなどに含まれていたり、他の種類の界面活性剤と一緒に使用されることが多いです。

どれがアミノ酸系シャンプー?

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今まで記事を読んで、次はアミノ酸系シャンプーにしようかなと思った方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?ではどのシャンプーがアミノ酸系シャンプーなのかという判断方法をお教えしたいと思います。

もちろんパッケージ正面にわかりやすく「アミノ酸系シャンプー」だったり「Amino Acid Shampoo」と書かれていればわかりやすいのですが、書かれていなかったりわかりにくかったりする場合もあります。そんな時は裏側の成分表を見てみましょう。

アミノ酸系シャンプーの場合は水の次に来る成分が「ラウロイル~(Lauroyl)」「ココイル~(Cocoyl)」とついた成分。具体的には「ココイルグルタミン酸Na (Sodium Cocoyl Glutamate)」、「ラウロイルメチルアラニンNa (Sodium Lauroyl Methylalanine)」、「ココイルグリシンK (Potassium Cocoyl Glycinate)」などが含まれています。最初に「~イル」とついていたり、後半が「グルタミン酸」や「メチルアラニン」とついている成分がアミノ酸系のシャンプーですね。

ちなみに界面活性剤は1種類だけでなく数種類含まれていることがほとんど。「高級アルコール系」の界面活性剤に「ベタイン系」が加えられている、なんてこともあります。ですが水の次に来ているものがメインの成分になるので水の次に何の成分が来ているか見てみてください。

それぞれの代表成分

高級アルコール系

  • ラウレス硫酸Na
  • ラウリル硫酸Na
  • ラウレス硫酸アンモニウム

石鹸系

  • 石けん素地(カリ石けん素地)
  • 石けん分(純石けん分)
  • 脂肪酸ナトリウム

ベタイン系

  • コカミドプロピルベタイン
  • ラウラミドプロピルベタイン
  • ココアンホ酢酸Na

アミノ酸系

  • ココイルグルタミン酸Na
  • ラウロイルメチルアラニンNa
  • ココイルグリシンK

アミノ酸系シャンプーのデメリット

メリットがあればデメリットもあります。アミノ酸系シャンプーのデメリットはこちら。

価格が高い

アミノ酸系の成分は高級アルコール系や石鹼系シャンプーのそれよりも高価なため、少し割高です。髪のケアにいつもよりお金をかけることになってしまいます。

洗浄力が弱い

上でも説明したようにアミノ酸系シャンプーのメリットは髪への刺激が弱く、頭皮に必要な皮脂もある程度残してくれること。ただそれは逆を返せば洗浄力が弱いということ。そのためシャンプーをする前に一旦お湯で髪をしっかり流したり、汗を結構かいた日や脂っぽいものを食べた日は2度洗いするのがおすすめ。

シンガポールで購入できるアミノ酸系シャンプー

ではシンガポールでも購入できるアミノ酸系シャンプーをいくつか最後に紹介したいと思います。

Amino Mason

日系の薬局Welciaなどで販売しているAmino Mason。かわいらしいメイソンジャーの形をしたパッケージで毎回使うのが楽しみになるようなデザインですね。日本でも人気のアミノ酸系シャンプーとなっていてシャンプー、トリートメント、ヘアクリーム、オイル、ボディーソープと取り揃えがあります。ノンシリコンシャンプーでもあるのできしみにくいように油分成分もしっかり入っているみたいですね。

ジュレーム アミノ シュプリーム

Maison KOSÉから出ているジュレーム アミノ シュプリーム シャンプー。補修型アミノ酸のエクトインを配合し、ジュレームシリーズの中でも史上最高峰のものとなっています。ちなみに「エクトイン」とはエジプトの塩湖に生息する微生物からできるアミノ酸の一種だそうです。

ザ パブリック オーガニック 

豊潤なアミノ酸系植物泡が乾燥ストレス髪をやさしく包み込み、しっとり洗浄してくれるシャンプー。洗浄成分もサロンで使用しているシャンプーと近く、頭皮に優しく洗浄力も弱すぎずしっとり髪を洗い上げることが可能のようです。マンダリンオレンジ精油とゼラニウム精油が含まれ香りもすごくいいとのこと。こちらもパッケージがシンプルでいいですね。

まとめ

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いかがでしたでしょうか?アミノ酸系シャンプーがどういったものかわかっていただけましたでしょうか?

日本の方がアミノ酸系シャンプーのバラエティーは多いのですが、シンガポールでもスーパーや薬局でアミノ酸系シャンプーは販売されています。

ヘアーサロンではサロン専売品の、スタイリストお墨付きのシャンプーなどを使用・販売していますので行きつけのヘアーサロンで聞いてみてください。

髪はお金を出せば買える。。。とも言われていますが是非地毛を大切にしていきたいですね!

The Reve
Salon de Singa