よく聞く「ケラチン」って何?

ケラチントリートメントが髪にいいらしい。


そんなこと聞いたことありませんか?

トリートメントの一種なんだろうというところまではわかるかもしれませんが、どういったトリートメントなのかよくわからない。響き的になんだか体に良さそうな成分なのかな、というのがなんとなくのイメージ。

via GIPHY

シンガポールでもほとんどの美容室で「Keratin Treatment」がメニューで存在します(Treatmentとして扱ったり、Straightningとして扱うところもあり)。

ではこのケラチンとは一体何者なのか。

ケラチンとは


出典:DEMI

ケラチンというのはヒトの三大栄養素(エネルギー産生栄養素)の一つであるタンパク質の一つ。美容周りでケラチンというワードが頻出する理由は、毛髪の約80-85%がこのケラチンで構成されているため。

このケラチンは多くのアミノ酸で構成されおり(グルタミン酸、アルギニンなど)、特にシスチンというアミノ酸はケラチンを構成する中で主要なアミノ酸であり、美肌効果があったり脳を活性化させる効果があるのです。

ここまで聞いただけで、ケラチンが不足する=髪に良くない、ということはなんとなくイメージが付きますよね。ちなみにケラチンは髪の毛だけでなく、爪(硬ケラチン)や皮膚(軟ケラチン)にも含まれています。

Photo: unsplash

ケラチンの摂取方法

Photo: unsplash

たくさん聞き慣れない成分の名称が出てきてすでにパニックになっている方も多いかと思います。わかります。もう少しだけお付き合いください。

ケラチンが髪にいいのはわかった。では手っ取り早くケラチンをくれ、とお考えの方にケラチンをどうやって摂取するのかお話ししたいと思います。

Photo: unsplash

ケラチンにはいくつものアミノ酸が含まれており、その中のシスチンというアミノ酸が主要成分で美肌効果があるとお話ししました。このシスチンは元々髪に含まれているメチオニンというアミノ酸から合成されるのですが、このメチオニンは体内で生成することはできません。つまり体外から摂取する必要があるのです。

特に大豆製品、小麦粉(全粒粉)、牛乳、たまご、肉、魚といったタンパク質を含む食事を摂取することが良いとされています。もちろんケラチンのサプリも世にはあるのですが、サプリを取っているからといってインスタントな食べ物や過剰な飲酒などをしていると全く意味がありません。

月並みなワードではありますが「健康的なバランスの取れた食事」を摂取することがケラチン生成のためには一番良いのです。

ケラチントリートメント

では上記を踏まえたうえでケラチントリートメントとは何かという点について触れたいと思います。

ケラチントリートメントはもうお分かりの通り髪に重要なケラチンを取り込むトリートメント。通常のトリートメントは髪の毛の表面(キューティクル)に働きかけるトリートメントですが、ケラチントリートメントはさらに髪の内部に作用するトリートメントです。

出典:LebeL

髪の内部に有効成分を閉じ込めるため、ケラチントリートメントを髪に塗布した後は10-15分ほど放置。この間にしっかりと髪の内部にケラチンが浸透していきます。

その後しっかりと洗い流しドライヤーで髪を乾燥させます。

次にストレートアイロンで熱処理。通常のトリートメントと異なり熱処理をするため、サロンによっては「Straightning」のメニュー部分にこのKeratin Treatmentが入っている時があります。ストレートアイロンを使用し髪を伸ばしていきますが、強すぎる癖っ毛だとまっすぐにはならないので注意。軽い癖だとしっかりとまっすぐになり、艶も出て美しい髪を手に入れることができます。

メリット・デメリット

ここまでケラチントリートメントについて紹介してきましたが、メリット・デメリットに関しても触れておきます。

まずはメリット。

 
 
 
 
 
View this post on Instagram
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 
 

A post shared by ᴡɪɴɴɪᴇ (@winnie_whitesalonsg)

メリット

  1. 髪へのダメージが少ない
  2. 弱い癖毛なら伸ばすことができる
  3. 通常のトリートメントよりも持ちがいい

1.  髪へのダメージが少ない
ストレートアイロンを使用するものの、縮毛矯正の様に薬剤を使用しないため髪へのダメージがほとんどありません。

2. 弱い癖毛なら伸ばすことができる
髪の補修もしながら、軽めの癖毛であればまっすぐにすることができます。髪も健康的になってしかも見た目もまっすぐになるのなら一石二鳥ですね。

3. 通常のトリートメントより持ちがいい
通常のトリートメントは髪の表面であるキューティクルに働きかけるのに対し、ケラチントリートメントは髪の内部に働きかけるため、通常のものよりも落ちにくいです。人によりますが、2か月から3か月ほど効果が持続するとされています。

デメリット

  1. カラー、パーマとの相性が良くない
  2. 強い癖毛はまっすぐにならない
  3. 匂いが残りやすい

1. カラー、パーマとの相性が良くない
ケラチントリートメントは前述したとおり髪の内部に作用するトリートメント。ですので髪の内部にカラーが入りにくかったりパーマがかかりにくかったりします。どちらも行いたい場合は1-2週間ほど時間を空けて施術することをおススメします。

2. 強い癖毛はまっすぐにならない
軽い癖毛であればまっすぐになるのですが、癖毛が強い場合だとなりません。ですが複数回行うことでまっすぐになっていく人もいるので個人差といったところです。

3. 匂いが残りやすい
ケラチンのタンパク質の独特の香りがあり好き嫌いが分かれます。ただ何日か経つと匂いは薄くなります。

ケラチントリートメントの相場

Photo: unsplash

シンガポールでのケラチントリートメントの価格相場ですがどのサロンで受けるか、また髪のレングスによってバラツキがあるのが事実。

日系サロンだとショートヘアーで大体S$300-320、ロングヘアーでS$350-380くらいが相場といった感じ。
ローカルサロンだともう少し安くてS$250-S$300で施術できるサロンも存在します。

持続させるためには

Photo: unsplash

最後に自宅でできる、ケラチントリートメントの効果をできるだけ持続させる方法を1つご紹介しておこうと思います。

それは「アミノ酸系のシャンプーを使用する」、これがおススメ。

Photo: Kiehl’s

市販のシャンプーは洗浄力が強い界面活性剤が配合されている場合が多く、ケラチンまで洗い流してしまいます。

上でも記載したとおり髪の毛はタンパク質を構成するアミノ酸でできていて、アミノ酸系シャンプーは髪への刺激が少ないため髪や頭皮に非常に優しいです。

料金は通常のシャンプーよりも少し割高にはなってきますが、頭皮にも良いアミノ酸系シャンプーを使うことでトリートメントの効果を持続させることができるのでおススメです。ちなみにアミノ酸系シャンプーは英語で「Amino Acid Shampoo」です。

洗浄力が強いシャンプーを使って早くトリートメントを落としてしまっては非常に勿体ない。ケラチントリートメントをしたあとはアミノ酸系シャンプーを是非使ってみてください!

Photo: unsplash

ケラチン、そしてケラチントリートメントについて少しでもわかっていただけましたでしょうか?トリートメントには他にもたくさん種類があってどれがいいのかわかりずらいという声をよく聞きます。そのあたりもまたご紹介したいと思いますのでお楽しみに!

The Reve
Salon de Singa